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「ゲマインシャフトとゲゼルシャフト」との関連

ゲマインシャフトゲゼルシャフト」という対立はテンニースによって論じられたことで有名ですが、この「ゲゼルシャフト」の概念はヘーゲルが論じたもののようです。そのときは「ビュルガーリッヘ・ゲゼルシャフト」(die bürgerliche Gesellschaft)という用語だったようで、この「ビュルガーリッヘ」というのは「市民の/国民の/公民の」とか「庶民の」という意味をもつ形容詞です。「ゲゼルシャフト」は、第一義としては「社会」という言葉です。一方の「ゲマインシャフト」(Gemeinschaft)は、第一義としては「共同体」が使われます。

英⇔独辞書でそれぞれの語を調べてみると、Gesellschaft に対応する英語にはassociation(組織)、company(仲間/会社/組合)、society(社会)がありますが、同時に community(共同体)も入っています。一方、Gemeinschaft には community は入っていますが society という語は入っていません。「ゲマインシャフトゲゼルシャフト」という対立は、辞書的に見ても「共同体と社会」と理解してほぼ差し支えないことがわかります。さらに、テンニースの Gemeinschaft und Gesellschaft という本の英語版タイトルが Community and Civil Society (『共同体と市民社会』)であることを見ても、「ゲゼルシャフト」が「市民社会」と強く関連していることがわかります。